文部科学省は令和8年5月20日、学校における持続可能な保健管理の在り方に関する調査検討会(第6回)を開催しました。
本検討会は、児童生徒が抱える現代的な健康課題の複雑化・多様化に対応し、個に応じた継続的な指導・支援の充実を求める状況の中で、学校健康診断の今日的意義の再確認、実施項目・実施方法の見直し、保健管理を担う者の負担軽減について議論を進めています。
これまでの第2回から第5回までのヒアリングを踏まえ、本会議では7つの項目について論点が整理されました。
**実施項目の見直し検討**
身長・体重に関しては、成長曲線や肥満度曲線の作成・評価の重要性が指摘されています。日本学校保健会の調査では、成長曲線を作成している学校が69.6%である一方、作成していない学校が26.5%あり、評価についても、学校医が実施しているのが63.4%に対して、評価していない学校が22.2%ある状況です。
脊柱や胸郭の検査については、整形外科医の協力の必要性や、プライバシーに配慮した検査方法の工夫が課題として挙げられています。専用の検査機器を用いた脊柱検査を実施する学校は9.8%にとどまっています。
視力検査に関しては、低学年での近視進行抑制の重要性が強調されています。学校医確保が困難な地域への対応として、複数校を1か所に集めて健診を実施することや、眼科医による検査の対象学年を固定することが提案されています。
聴力検査においても、耳鼻咽喉科医の不足が大きな課題です。都道府県によって配置や実施状況に差があり、自治体を超えた医師派遣や重点的健康診断の導入が検討されています。
心臓疾患の検査については、心電図検査が義務化された以降、突然死が減少している実績が報告されており、その重要性が確認されています。
**結核健診の見直し検討**
結核健診については、小・中学校における過去15年間の発見者数が23人に限定されており、その中の87%が外国出生者であった状況が明らかになっています。また、2014年以降、小・中学校における集団感染は発生していません。厚生労働省の結核部会では、検査対象を転居・帰国児童生徒に絞ることなど、より効率的な対応を検討しています。
**心の健康対応**
心の健康に関しては、定期健診への位置付けと健康観察としての実施の両方の観点から検討が進められています。文部科学省は1人1台端末を活用した「心の健康観察」の導入を推進しており、今年度は健康診断・健康観察に係る調査研究事業を実施し、その在り方を検討・整理する予定です。
**実施時期の見直し**
現行では健康診断は毎年6月30日までの実施が規定されていますが、学校医確保が困難な地域では期日までの実施が困難になっています。日本学校保健会の調査では、7.4%の学校が全必須項目を7月以降に終了しており、心臓、耳鼻咽頭、運動器、眼といった項目の実施遅延が多く報告されています。期限の緩和について検討が進められています。
**プライバシー配慮**
児童生徒のプライバシー保護と正確な検査・診察の必要性のバランスが課題です。文部科学省は令和6年1月及び9月に、プライバシーや心情に配慮した健康診断実施のための通知を発出していますが、さらなる周知徹底が必要とされています。
出典:文部科学省ウェブサイト https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/shotou/199/gijiroku/mext_00004.html
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