第5期中期目標期間 国立大学運営費交付金の在り方第4回検討会

文部科学省は令和8年7月27日、「第5期中期目標期間における国立大学法人運営費交付金の在り方に関する検討会」第4回をハイブリッド形式で開催しました。橋本座長の進行のもと、第5期(令和10年度~)に向けた運営費交付金制度の中間まとめ案が審議されました。

**主な修正内容**

今回の中間まとめ案には、前回検討会での議論を踏まえた複数の修正が盛り込まれました。まず、人件費に関して、退職手当相当額の毎年積算をやめることで人事の流動化を促進し、企業等とのクロスアポイントメント制度等を活用した人材交流の推進に取り組む方針が追記されました。

物件費相当額については、各法人の現状水準のみならず「我が国の知の基盤を支える戦略的投資」の観点から、研究者が主体的に研究を展開するための安定的支援を検討することの重要性が明記されました。

地域における国立大学については、高等教育へのアクセス確保への寄与を踏まえ、「単価補正係数の設定に当たり、特別に配慮した仕組みを検討する必要がある」と修正されました。青森県の宮下委員は、地方国立大学が高等教育アクセスと地方創生を支える役割を果たしており、この修正を高く評価しました。

第2層の構成では、政策実現・機能強化の取組、学長裁量経費、成果・実績に基づく配分が「三位一体の取組」として捉えられ、「実現可能性やKPI(重要業績評価指標)の設定、成果・実績の測定、評価等の具体的な制度設計が適当」と整理されました。また、2040年の18歳人口減少を見据えた各法人の経営改革をインセンティブとして機能させることが追記されました。

**評価制度との連携**

評価方法については、中央教育審議会で進行中の認証評価制度見直しとの関連性を検証し、「より効率的・効果的な評価方法を検討すべき」と修正されました。複数年度評価への転換が重要視される一方で、認証評価との調整に技術的課題があることが服部委員から指摘されました。

附属病院については、その使命を「教育・研究・診療・地域貢献」と明記した上で、必要な基幹教員数の検討を進める方針が示されました。永井委員は、財政支援の前提として病院の財務状況を明確にすることの必要性を強調しました。

附置研究所と大学共同利用機関については、若手研究者や博士課程学生の育成、人材循環の重要性が改めて記載されました。

**運営費交付金の確保**

第4期中期目標期間中の運営費交付金確保については、令和8年7月の骨太の方針と成長戦略の閣議決定を踏まえた内容が追記されました。特に注目されたのは、平成16年度の1兆2,416億円という法人化当初の水準に現在の予算が及んでいないという指摘です。検討会では「法人化当初の運営費交付金の規模も参照しつつ、大幅な拡充が図られることを強く期待したい」と記載されました。

**今後のスケジュール**

中間まとめは令和9年度(2027年度)予算編成に向けた方向性を示すもので、令和10年度の概算要求前に最終まとめをとりまとめる予定です。令和9年1月以降に検討会を再開し、単価・補正係数の具体的設定や高等教育物価指数の活用など、詳細な制度設計を進めることが確認されました。

土居委員は、単に総額増加だけでなく、第5期への改革意欲の継続と、物価連動による予算増が適切な財源確保に基づくことの重要性を指摘しました。

出典:文部科学省ウェブサイト https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/koutou/135/gijiroku/mext_00003.html

本記事は一次情報をもとにWorldEdu Report編集部が編集しています。編集方針:運営者情報

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 ※ が付いている欄は必須項目です

上部へスクロール