第8回家庭ワーキンググループ、領域再編と高次資質・能力整理を確認

令和8年6月12日、文部科学省は中央教育審議会初等中等教育分科会教育課程部会家庭ワーキンググループの第8回会議を開催し、家庭科の学習指導要領改訂に向けた取りまとめ案について検討しました。会議はウェブ会議と対面を組み合わせた形式で実施されました。

事務局から提示された取りまとめ案の主な修正点は次の通りです。領域の区分をより丁寧に見直し、生活の基盤に関する領域と生活を構成する要素に関する領域の2つの観点から整理しました。中学校では5領域に、高等学校の家庭総合では6領域に再編成されています。また、高次の資質・能力の整理を具体化し、知識を散発的に身につけるのではなく、その本質的意義を捉えながら自らの生活に対する価値基準を見直すこと、製作や実習をただ実行するのではなく生活上の問題発見・解決能力を育成する授業づくりを促すことが強調されました。

加えて、ホームプロジェクトと学校家庭クラブ活動の実態をより具体的に記載し、環境整備の視点を追加しました。学習環境の充実に関しては、文部科学省が教員向けの動画コンテンツを作成すること、外部機関・外部人材の効果的活用を提示すること、教育委員会が教員研修と教材整備指針の活用を通じた学習環境整備を進めることが明記されました。

委員からの主な意見では、複数の参加者が領域の明確化と環境整備の重要性に賛同しました。特に小学校における家庭科室の整備不足、包丁やミシンなどの教材管理の課題が指摘され、全国どの学校でも学習環境が整備される必要性が強調されました。また、高等学校の家庭基礎における授業時間の制約の中で、探究的学習をいかに実践するかが課題として挙げられました。

さらに、題材構想に向けた統合的な理解と総合的な発揮のイメージ図が授業設計の実践的な助けになることが評価された一方、新設されるB領域(生活経営・消費生活)についても同様の親しみやすいイメージ図があると良いとの意見が出ました。空間軸・時間軸の関係図については、矢印の方向性と記載内容の整合性を改める必要が指摘されました。

用語の使用についても細かい検討がなされ、「5領域」という表記をより明確に「AからEの5領域」と示すべき点や、中学校住生活の統合的理解における「自分や家族の」という表現の追加が提案されました。教員の理解促進に向けては、学習指導要領の解説を丁寧に作成し、教員向け動画コンテンツを早期に提供することが重要とされました。

会議では、外部機関との連携の重要性も論じられ、金融経済教育など関連分野の専門機関が提供する教材や講師派遣制度などの社会的資源を、家庭科の問題解決的学習の充実に活用することの意義が確認されました。小学校から高等学校までの系統性と、生活実践を通じた主体的な学びの充実が、今回の改訂の中核として位置づけられています。

出典:文部科学省ウェブサイト https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo3/114/gijiroku/mext_00008.html

本記事は一次情報をもとにWorldEdu Report編集部が編集しています。編集方針:運営者情報

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 ※ が付いている欄は必須項目です

上部へスクロール