文部科学省と国土交通省は6月30日、学校教育等における移動の安全確保に関する包括的な対策をまとめ、全国の教育委員会と学校法人に通知しました。
この対策は、令和8年5月に発生した部活動の遠征中におけるバスの事故で生徒が死傷したことを受けたものです。両省は5月19日に部活動遠征の安全確保について緊急通知を発出していましたが、さらなる安全確保に向けて、5月21日に「学校教育等に関する移動の安全確保に向けた連絡会議」を設置し、関係者ヒアリングなども実施しながら、より実効性のある対策を検討してきました。
まとめられた対策は、学校教育における自動車による移動時の安全確保について、7つの重点項目を掲げています。
第一に「ガバナンスの徹底」として、学校・教育委員会における安全管理体制の強化を求めています。第二に「適切な事業者選定と契約の透明化・文書化」により、バス事業者等の選定基準を明確にし、契約内容を適切に記録することの重要性を示しています。
第三の「レンタカーでの契約の在り方」では、レンタカー利用時における安全要件を整備する方針です。第四に「自家用自動車・レンタカー利用の際における『安全管理チェックシート』の活用」では、出発前の安全確認を徹底するためのツール活用を提唱しています。
第五の「運転者の手配の在り方」では、運転者の適切な選定基準を設けることとし、第六の「教職員等の同乗について」では、引率教職員の配置基準を明確にしています。第七に「安全意識の啓発・研修等」として、学校関係者向けの研修充実が示されています。
通知では、国公私立を問わず全ての学校に対して、この対策に基づく対応を求めています。各都道府県・指定都市教育委員会、都道府県知事、国公立大学法人、文部科学大臣所轄学校法人、株式会社立学校認可自治体に対しても、管下の学校への周知と適切な対応の確保を要請しています。
修学旅行や部活動の遠征など、学校教育における移動は日常的に行われています。今回の対策は、児童生徒の安全確保を最優先に、学校、教育委員会、バス事業者など関係者が連携して事故防止に取り組む体制を構築することを目指しています。
文部科学省は、実施の詳細を示すフローチャートと質疑応答集も作成・配布しており、学校現場での理解と実行を支援する方針です。
出典:文部科学省ウェブサイト https://www.mext.go.jp/a_menu/kenko/anzen/1417343_00061.htm
