社会教育士の養成改革へ、主事と士を統合教育

文部科学省中央教育審議会の生涯学習分科会と社会教育の在り方に関する特別部会は2025年7月3日、社会教育主事および社会教育士の養成・講習制度の見直しについて、ワーキング・グループの報告書をまとめました。

報告書は、これまで検討されてきた社会教育主事と社会教育士を「2階建て」で養成する案を見直し、両者を統合したカリキュラムで一体的に運用することを提案しています。社会教育士であることが社会教育主事の発令要件となることを前提としながら、共通する学習内容を充実させる方針です。講習時間は現行の8単位を維持しつつ、内容を見直します。

講習制度の改善では、受講者の利便性向上が重点とされています。オンライン開催、土日・夜間開催、柔軟な受講機会の提供を推し進めるほか、単位互換の仕組みを拡大することが検討されています。併せて、受講資格の緩和が提案され、民生委員や保護司、地域運営組織(RMO)の活動経験など、社会教育以外の実務経験も新たに受講資格として認めることが想定されています。

報告書はまた、社会教育主事講習の前段階となる「導入的講習」の充実を強調しています。地域と学校の協働・連携や地域振興に関する講習など、入門的な研修を拡充することで、社会教育の裾野を広げながら、本講習へのアクセスを高める方策が示されました。

講習受講後の活躍支援も重要な柱です。都道府県や大学が中心となり、ネットワークづくりや継続的な研修機会の提供、活躍の場の拡充に取り組むことが求められています。公民館や社会教育施設の職員、指定管理者スタッフなど、社会教育士資格の取得を推奨する対象を広げることも提案されています。

大学の養成課程についても、同様の方向性で改革が検討されています。実習を現行の1単位から2単位に拡充し、実践と省察の往還を強化することが提案されました。また、新たに「社会教育総合実践演習」という科目の設置が検討されています。一方、社会教育特講については8単位から4単位への縮減が提案され、総単位数は現行より2単位少ない22単位程度とすることが想定されています。

報告書では、社会教育主事・社会教育士の活動を「人づくり」「つながりづくり」「地域づくり」として位置づけ、個人レベルから地域社会レベルまで、多様な層での活動を想定しています。これに対応し、求められる力や専門性をどのように養成するかについて、さらなる検討が必要とされています。

出典:文部科学省ウェブサイト https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo2/015/gijiroku/1422152_00021.htm

本記事は一次情報をもとにWorldEdu Report編集部が編集しています。編集方針:運営者情報

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