文部科学省が令和8年9月29日に開催した「学校給食衛生管理基準」の在り方に関する有識者会議(第4回)では、学校給食に食材を供給する関係業界団体5団体を招いて意見聴取を行いました。
**牛乳業界からの提案**
一般社団法人Jミルクは、学校給食用牛乳の安定供給継続の課題を提示しました。同団体の調査によると、供給事業者の86%が10年後の安定供給に懸念を抱いており、特に配送コストが課題となっています。現在、多くの地域で毎日配送が行われていますが、隔日配送や早朝まとめ配送など弾力的な配送方法が既に実施されているとのこと。Jミルクは、牛乳を生鮮食品と誤認識している学校関係者が多いことを指摘し、牛乳は実は加工食品であることの周知、異なる賞味期限での納品を認める運用の柔軟化、検食・保存食規定の見直しなどを提案しました。
**水産物の非加熱提供に関する提案**
大日本水産会は、魚食文化の継承と水産業発展のため、学校給食での水産物提供の重要性を強調しました。同会によると、多くの学校給食関係者が現行の衛生管理基準では水産物の非加熱提供が禁止されていると誤認しており、実際には基準上可能であることを認識していないという課題があります。同会は、現行基準の「等」という表現に水産物が含まれることを明確にするとともに、魚種・漁法の選定、商品形態の工夫、温度管理など水産物の特徴を踏まえた安全対策について衛生管理基準に具体的に明記することを提案しました。文部科学省モデル事業として、12月に静岡県御前崎市でカツオのレアステーキを提供する検証を予定しているとのことです。
**炊飯業界からの提案**
公益社団法人日本炊飯協会は、HACCP認定を取得している会員企業が学校給食衛生管理基準との関係で混乱していることを指摘しました。同協会は、学校給食に関わる関係機関が多岐にわたり、問題解決のための相談窓口が不明確である課題を挙げ、衛生管理基準の解釈について関係者が定期的に集まって検討する仕組みの導入を提案しました。また、大量調理衛生管理マニュアルにおける「等」「必須」「など」といった表現が各現場で厳しく解釈されすぎている傾向があり、現状に即した柔軟な解釈を促す文言の工夫を求めました。
**会議の位置づけ**
本会議は、学校給食衛生管理基準の改正に向けて、関係団体の意見を広く聴取するために開催されました。今後、これらの業界からの提案や調査結果を踏まえ、基準の見直し、解釈の統一化、現場向けの周知・手引きの改善などが検討される予定です。
出典:文部科学省ウェブサイト「『学校給食衛生管理基準』の在り方に関する有識者会議(第4回)議事録」
https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/shotou/205/gijiroku/mext_00004.html
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