文部科学省は2026年7月15日、中央教育審議会初等中等教育分科会教育課程部会の社会・地理歴史・公民ワーキンググループ第9回会議の議事録を公開しました。
本会議では、社会科・地理歴史・公民における「高次の資質・能力」(従来の『見方・考え方』をより具体的に示したもの)について検討が進められました。議事録によると、事務局から複数の修正案が提示されています。
**小中学校の修正ポイント**
中学校地理的分野では、単元構想を検討しやすくするため、内容項目の表現を具体化。例えば「市場の働きと経済」について、より明確な記載に改めました。中学校歴史的分野では、前回の指摘を踏まえ、国民国家の形成に関わる内容をより具体的に表現しています。
**新たに検討された分野横断学習**
今回の大きな変更点として、中学校社会科全体を通じた「分野横断」に関わる高次の資質・能力が新たに設定されました。「社会へのまなざし」(導入単元)、「私たちと社会」(公民分野への接続)、「社会のあゆみと課題」(まとめ単元)の3段階が提示されており、地理・歴史・公民の学びを統合する構造が示されています。例えば、導入単元では「各分野の視点や方法の違いを理解し、多面的・多角的に考察・表現する」ことが目標とされています。
**高等学校の見直し**
地理探究では、自然地理・人文地理・地誌が独立して見えないよう、統合性を強化する方向が検討されました。日本史探究と世界史探究では、探究的学習の結果を「表現・まとめる」項目が新たに追加されています。公共では、基本的原理についての具体的な記載を追加し、単元構想の実現可能性を高める工夫が示されています。
**主要な指摘事項**
委員からは複数の指摘がありました。文言の明確化(例えば資料内の参照先の曖昧さ)、読みやすさの改善(読点の挿入など)が求められたほか、高次の資質・能力の表現方法についても議論がありました。特に「〇〇であることを理解する」という結論型の表現よりも、「〇〇を理解する」というより開放的な表現を求める意見が出ています。
分野横断の新設に伴い、従来の公民分野との内容重複についても検討が必要とされました。地域調査の実施を実質化するため、単なる例示ではなく明確な位置づけを求める意見、「視点や方法」の意味・意義を教育内容として明示することを求める意見など、実装面での課題が指摘されています。
会議では、今後の修正作業に向けた方向性が共有され、より実用的で分かりやすい記述への改善が進められることが確認されました。
出典:文部科学省 https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo3/109/gijiroku/mext_00009.html
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