英国教育省(DfE)は7月10日、通常学校に対する特別支援教育ニーズ・障害(SEND)関連の資金を先行的に配分する申請手続きに関するガイダンスを公開しました。この制度は2027~2028年度から実施予定です。
制度の概要として、対象となる地域教育委員会は、通常学校が特別支援ニーズのある児童生徒の追加支援費用を学校予算から賄うことが期待される閾値を、現行の6000ポンドから引き上げることを申請できます。承認された地域教育委員会は、高需要経費予算(high needs budget)から学校予算へ資金を移転し、閾値変更に伴う学校の負担増を補償します。
申請プロセスは6段階に分かれています。第1段階として、参加予定の地域教育委員会は2026年9月18日までに関心表明(expression of interest)をメール送信する必要があります。連絡先情報として、地域教育委員会の名称と担当職員の連絡先を含める必要があります。
第2段階は、DfEとの協議と提案の開発です。DfEは2026年8月から9月にかけて地域教育委員会と直接協議し、提案内容を検討します。提案には、新たに設定する閾値額、移転予定資金額、学校への分配方法を含める必要があります。特に資金分配では「地域SEND包括要因」という新たな要素を設定し、既存の学校資金配分公式の要素(例えば児童生徒数)を組み込むことが求められます。
第3段階は学校フォーラムとの協議です。地域教育委員会は、新閾値、移転金額、資金分配方法など複数項目について学校フォーラムと協議し、その意見や懸念事項を記録しなければなりません。
第4段階の正式申請は2026年10月30日が期限です。DfEが提供する申請様式を使用し、フォーラム協議の証拠とともに提出します。DfEは申請を審査し、大臣に報告した上で決定を通知します。
第5段階では、承認された地域教育委員会が権限プロファイルツール(APT)を通じてDfEに報告します。新閾値額、移転資金総額、分配方法などを記録します。
第6段階で、DfE承認後に2027~2028年度から制度が実施されます。資金分配時には、学校が追加資金の用途を明確に把握できるよう、増額分を明確に識別して示す必要があります。
この制度の目的は、学校に資金面での柔軟性を与え、児童生徒の特別支援ニーズへの早期介入を促進することです。なお、このガイダンスは「通常学校向け前倒し支援金:地域SEND包括公式の創設」に関する協議の実施に伴い、変更される可能性があります。DfEは協議応答を2026年秋に公開予定です。
出典:UK Department for Education, OGL v3.0 https://www.gov.uk/guidance/apply-to-provide-upfront-send-funding-to-mainstream-schools
