英国教育省は2026年5月28日、成人を対象とした数学スキル向上を目指す実証実験プログラムの研究結果を発表しました。このプログラムは「Multiply」と呼ばれ、英国の地域繁栄基金を通じた資金提供を受けて2022年4月から2025年3月まで実施されたものです。
公表された研究成果は、6件の個別実証実験報告書とプログラム全体の総合報告書から構成されています。各実験では、成人の基礎的な数学スキルを高め、学習意欲を引き出すことを目的とした異なるアプローチが検証されました。
具体的な実証実験の内容は以下の通りです。「進捗促進」実験では、学習者の段階的な進度を支援する手法を採用。「家族向け数学学習」実験では、家族単位での学習参加を促進するアプローチを実施しました。また「習熟度基盤の適応的アプローチ」実験では、個々の学習者の習熟度に応じた柔軟な教育方法が検討されています。
加えて「文脈に基づくアプローチ」実験では、学習内容を日常生活や実務と結びつける方法が、「数学GCSE資格試験準備」実験では、高卒認定試験合格を目指す成人向けの教育手法がそれぞれ検証されました。さらに「医療・社会福祉分野への数学応用」実験では、実務分野での実践的な数学スキルの定着が検討されています。
これらの実証実験は、成人教育における試験運用の知見をも提供するものとされています。各実験の詳細な結果は、個別報告書のほか、データ表を含む関連資料として公開されており、教育政策立案者や実務家が活用できる形式で提供されています。研究費用は2026年3月まで確保されており、最新版の総合報告書は7月7日付で一部修正が加えられています。
出典:UK Department for Education, OGL v3.0
https://www.gov.uk/government/publications/adult-numeracy-randomised-controlled-trials
