文部科学省は6月5日、中学生・高校生が犯罪実行者募集情報(いわゆる「闇バイト」)に応じるのを防止するための全国的な対策を発表しました。
昨今、「匿名・流動型犯罪グループ」と呼ばれる犯罪集団が生徒たちを巻き込み、強盗殺人を含む凶悪犯罪を実行させる事件が相次いでいます。こうした事案は被害者に深刻な影響を与えるだけでなく、加担した生徒たちの人生も大きく損なわれています。
警察庁の統計によると、令和7年中に20歳未満の者が特殊詐欺の実行役(受け子)になった経緯では、「知人などからの紹介」が最多で、次いで「SNSを通じた犯罪実行者募集情報への応募」という若年層特有のパターンが見られています。
この情勢に対応するため、警察庁、文部科学省、こども家庭庁が連携し、三省庁連名の啓発資料「今後の幸せな人生のために~闇バイトで人生を棒に振らないために知っておくべき5つのこと~」を作成しました。資料には中学生・高校生段階で伝えるべき重要なポイントが5つ整理されています。
文部科学省は全国の都道府県教育委員会に対し、特に夏休み前に、できるだけ多くの生徒がこうした募集情報の危険性を認識するよう周知を求めています。生徒への啓発方法としては、学校集会での注意喚起、教室への掲示、1人1台端末のポータルサイトやブラウザのお気に入り機能を活用した周知など、複数の方法による効果的な接触を推奨しています。
警察庁からはさらに、中学生・高校生が犯罪に関与した具体的な事例集も新たに作成されました。警察庁と政府広報オンラインのウェブサイトには、指示役が心理的に巧妙な働きかけを行う事例や、高額報酬をうたう募集の危険性、および相談窓口をまとめた資料と動画も掲載されています。
特に効果的な防止策として、警察官を外部講師として学校に招き、闇バイト募集の実態や若者が犯罪実行者になった事例を直接伝える取り組みも重視されています。警察庁は都道府県警察に対し、夏休み前までに警察官が学校を訪問し、危険性を直接伝える活動を実施するよう指示しています。
教育委員会には、所轄の警察署と連携し、「非行防止教室」などの機会を活用してこうした内容を取り扱うことが求められています。各学校では周知先の判断や留意点の整理を通じ、効率的・効果的な周知を実施することが期待されています。
出典:文部科学省 https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/seitoshidou/1404008_00005.htm
