令和8年6月 社会・地理歴史・公民ワーキング第8回 議事録公開

文部科学省は、中央教育審議会初等中等教育分科会教育課程部会の社会・地理歴史・公民ワーキンググループが令和8年6月26日に開催した第8回会合の議事録を公開しました。

本会合では、小学校から高等学校までの社会科関連科目における内容の充実と精選、および高次の資質・能力の育成について検討が進められました。

**内容の精選と充実の方向性**

事務局から提示された資料では、教科書の分量増加に対応するため、学習内容の精選が必要であることが強調されました。グローバルな課題(国際情勢、防災、デジタル技術など)と、社会構造の変化に伴う日本の課題(食料安全保障、経済安全保障、人権教育など)の両面から、カリキュラムをアップデートしつつ、重複を排除する方針が示されました。特に旧優生保護法やハンセン病に関する人権教育の充実、アイヌに関する理解の深化が新たに強調されています。

**委員からの主な指摘**

ワーキンググループの委員からは、複数の懸念事項が指摘されました。カリキュラムオーバーロードの回避に向けて、「何を減らすのか」をより明確に示すべきとの意見や、教科書の分量増加が単に知識の網羅的記載だけでなく、主体的・対話的で深い学びなど新しい学習方法の記述増加も反映していることへの指摘がありました。また、高校入試問題や大学入試問題の改善が、学校現場での網羅的指導を減らすために重要という意見も出されました。

デジタル教科書と紙媒体の関係性について議論が不足しているとの指摘や、中学校3年時の地理と歴史の融合的フィールドワークについての記載についての質問もなされました。

**高次の資質・能力の表現方法**

高次の資質・能力については、小学校段階では「知識を統合的に理解した結果の姿」をより明記する方向で修正され、中学校地理的分野では単元構想を検討しやすくする工夫が加えられました。ただし、中学校の記述方法について、複数の内容が「何々を理解する」と並列されていることで、中核的な理解の焦点が不明確になっているのではないかという指摘がなされました。

**今後の課題**

議事では、学習指導要領の改訂後、速やかに教科書発行会社への説明会を実施し、改訂の趣旨を丁寧に伝える必要性も確認されました。あわせて、教科書における用語の精選に関する一定の方針を文科省が示すことの重要性が強調されています。

出典:文部科学省ウェブサイト https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo3/109/gijiroku/mext_00008.html

本記事は一次情報をもとにWorldEdu Report編集部が編集しています。編集方針:運営者情報

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