情報・技術ワーキンググループ第12回 取りまとめ案を議論

文部科学省は2026年7月30日、中央教育審議会初等中等教育分科会教育課程部会情報・技術ワーキンググループの第12回会合を開催し、同ワーキンググループの取りまとめ案について議論を行いました。

本会合では、情報活用能力の抜本的な向上に向けた具体的な方策が提示されました。取りまとめ案は、基本的な考え方を軸に構成されており、AI等の情報技術が社会経済の基盤となる一方で、偽・誤情報の拡散や民主主義社会の分断といった課題も顕在化していることを踏まえています。

想定される2040年代の社会像として、医療・交通・金融など日常生活における情報技術の活用が一層進む一方で、偽・誤情報やフィルターバブル、エコーチェンバーによる価値観の偏りが懸念されることが示されました。また、労働市場の流動化やマルチステージ型社会への転換、少子化による生産年齢人口の減少が見込まれています。

こうした社会の変化に対応するため、育成すべき人材として四つの方向性が掲げられました。一つ目は健全な民主主義を支える主権者、二つ目は探究し学び続けるアクティブ・ラーナー、三つ目は生産性を高めるアドバンスト・エッセンシャルワーカー、四つ目は新たな価値を創造する世界トップレベルのイノベーターです。これらはいずれも、情報技術の活用、適切な取り扱い、特性の理解という三つの構成要素によって支えられるとされています。

新教科領域等の創設について、小学校には「情報の領域」が設置される予定です。これは探究の領域と並ぶ領域として位置づけられ、ミニ探究ユニットと情報ブロックで構成されます。中学校では「情報・技術科」が創設され、情報技術領域と生産技術領域の二つの領域から構成されることが示されました。高等学校では「情報Ⅰ」を存置しつつ、基礎の上に選択科目「情報Ⅱ」を設置する案が提示されており、情報Ⅱについては、学校の実情に応じて単位数を柔軟に配当できるようにすることが適当とされています。

情報活用能力の育成は、各教科等において個別に担うのではなく、新教科領域を中心に体系的・系統的に進めることが重要とされています。これにより、各教科等ではタイピングやプログラミング、データ活用などの基本的な指導に費やされていた時間を削減でき、教科固有の学びに一層重点を置くことが可能になると考えられています。同時に、情報活用能力は各教科等においても一層高められるべきものであり、相互補完的な関係として位置づけられています。

学習・指導・評価の改善については、メディアリテラシー、AI、プログラミング的思考といった重要な概念の扱いが示されました。また、条件整備に向けた取組として、教材開発、教員研修、施設環境の整備などが必要とされています。

出典:文部科学省ウェブサイト https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo3/118/gijiroku/mext_00021.html

本記事は一次情報をもとにWorldEdu Report編集部が編集しています。編集方針:運営者情報

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 ※ が付いている欄は必須項目です

上部へスクロール