ウガンダの経済発展を支援する大型戦略が動き出しました。世界銀行グループ(WBG)は2026年6月4日、ウガンダの国別パートナーシップ戦略(CPF)を承認しました。この10年間の計画(2026~2035年)は、民間部門が主導する経済転換と国民の生活機会の拡大を目指しています。
ウガンダが直面する課題は人口動態にあります。毎年60~70万人の若年層が労働市場に参入するため、雇用創出が急務となっています。世界銀行は「雇用こそが貧困脱却の最も効果的な道であり、共有繁栄の基盤」と位置づけ、戦略の中核に雇用創出を据えました。
戦略は四つの柱で構成されています。第一に経済統治の強化、第二に人的資本(健康・教育)の向上、第三にインフラを通じた地域間の連結、第四に包括的な民間部門の活性化です。これらは相互に補強する設計になっています。
特徴的なのは「ワンWBGアプローチ」です。国際開発協会(IDA)の融資、国際金融公社(IFC)の民間投資、多国間投資保証機関(MIGA)の保証を統合し、支援の効果と効率を高めようとするものです。
これからの10年間での具体的な目標は野心的です。エネルギーアクセスを現在の2500万人から5000万人に倍増させ、2200万人に保健・栄養・人口サービスを提供し、1000万人の学生に教育・技能支援を行います。輸送インフラは2000万人の利益に、金融サービスは1400万人(うち900万人が女性)と企業に拡大される予定です。農業では対象となる作物の産出高を100%増加させます。
財政面での支援規模も大きいものです。WBGは今後3年ごとのサイクルで約20億ドルの融資を見込んでおり、既存ポートフォリオ40億ドルを基盤とします。さらに民間投資として13億ドルを触発し、資本市場から25億ドルを動員する目標を掲げています。
IFCは農業・エネルギー・インフラなど複数セクターでの民間投資を支援し、MIGAは保証プラットフォームを活用して外国投資家のリスクを軽減します。投資環境の改善によって長期的な民間資本の流入を促す戦略です。
ウガンダ担当の世界銀行カントリーマネージャーは「ウガンダは潜在力に満ちた若年人口、豊富な天然資源、長期的改革に取り組む政府という並外れた資産を持っている」とコメントしています。
この戦略はウガンダの「ビジョン2040」および第四次国家開発計画と整合しており、政府と協議の上で策定されました。複雑な改革を支援し制度を強化する一方で、定期的な見直しを通じて変化する状況に対応する柔軟性も備えています。
出典:The World Bank, CC BY 4.0
http://www.worldbank.org/en/news/press-release/2026/06/04/world-bank-group-launches-ten-year-strategy-to-drive-jobs-and-prosperity-in-uganda
