人を対象とする生命科学・医学系研究倫理指針を改正

文部科学省・厚生労働省・経済産業省は令和8年8月28日、「人を対象とする生命科学・医学系研究に関する倫理指針」の一部改正を告示しました。この改正指針は令和8年12月1日から施行されます。

改正の背景には、個人情報保護法の改正に伴う指針の部分的改正が重ねられた結果、内容が複雑かつ難解になり、研究を停滞させる可能性が指摘されたこと、また多機関共同研究の倫理審査の一元化が十分に普及していないこと、倫理審査委員会の審査の質にばらつきがあることなどがあります。

主な改正点は以下の通りです。

【患者・市民参画の強化】基本方針において、患者・市民の視点を尊重することを新たに規定しました。

【インフォームド・コンセント手続の見直し】研究を「侵襲を伴う研究又は介入を行う研究」「試料を用いる研究」「試料を用いない研究」の3つに分類し、各々のリスクに応じた本人同意手続を設定しました。同意手続については、従来の「文書IC」「口頭IC」「適切な同意」という用語を「IC」に統一し、各研究のリスクに応じてIC又はオプトアウト(対象者に事項を通知し、拒否できる機会を保障する方法)のいずれかを実施するとしました。

【既存試料・情報の取扱いの明確化】既存試料と既存情報の取扱いを統一し、原則としてオプトアウトで対応できるようにしました。既存試料・情報の提供のみを行う者が個人関連情報を提供する際の倫理審査は、提供先で研究計画書の倫理審査が実施されていれば不要としました。

【倫理審査委員会の運営の最適化】侵襲・介入研究は通常審査を実施し、多機関共同研究の場合は1つの倫理審査委員会による一括審査を必須としました。その他の研究は引き続き迅速審査が可能で、多機関共同研究については一括審査を原則としました。

【経過措置】現行指針に基づいて実施中の研究については、個人情報保護関連法令が遵守される限り、従前のルールでの継続が認められます。

なお、改正指針案に対するパブリック・コメント(令和7年12月26日~令和8年1月25日実施)の結果は、e-Govに掲載されています。

出典:文部科学省ウェブサイト https://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/mext_01679.html

本記事は一次情報をもとにWorldEdu Report編集部が編集しています。編集方針:運営者情報

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