英国教育省(Department for Education)は2018年4月に発表し、2026年7月に更新した「学校における良好な施設管理—デジタル技術」ガイダンスの中で、学校のデジタル基盤整備に関する詳細な指針を示しました。
**ネットワーク基盤の整備**
学校がデジタル技術を効果的に活用するには、ネットワークスイッチとデータ配線が不可欠です。古い設備や不適切な構成は、技術の活用が限定的になるだけでなく、サイバーセキュリティリスクの増加やエネルギー消費の増加につながると指摘されています。
データ配線は経年劣化と装置の互換性を考慮して検討する必要があります。建物の改修やWi-Fi、防犯カメラのアップグレード時に交換を検討すべきとされています。複数の建物を接続する場合、銅ケーブルは最大90メートルまで使用可能ですが、それ以上の距離や重要なシステムの接続にはファイバーオプティックケーブルの使用が推奨されます。接続の冗長性確保のため、異なるルートを使用した2つの接続(ダイバーシティルーティング)の構築が求められています。
ネットワークスイッチは保証期間内、製造元からセキュリティアップデートを受け取り、プロフェッショナル仕様で、設定がバックアップ・文書化・最新状態に維持されていることが条件です。
**無線ネットワーク環境**
Wi-Fiは全生徒・職員のニーズを満たし、教育と学習の中断を防ぎ、校舎全体とその外部エリアでも十分なカバレッジを提供する必要があります。保証期間内、セキュリティアップデート対応、プロフェッショナル仕様であること、長期未使用時の自動電源オフ機能を備えることが必須です。
必要な無線アクセスポイント数は利用者数、建物構造、配置、設置高さに左右されます。一般的には各教室に最低1個、ホールに2個以上、管理スペースや図書館には追加のポイントが必要とされています。最新Wi-Fi導入時には、既存ケーブルとスイッチの互換性確認が重要です。
**ブロードバンド接続**
インターネット依存度の増加に伴い、ブロードバンドを他のユーティリティと同様に管理すべきと指摘されています。光ファイバー直結(FTTP)の導入が理想的であり、将来の要件に対応できる容量、速度、柔軟性を提供します。オンラインリソースの活用促進とクラウドサービス利用による経費削減が期待できます。
契約は通常1~3年で、契約更新については理事会と契約更新の6ヶ月前に協議する必要があります。現在の使用状況を把握し、今後3年間のニーズを検討することが重要です。IP電話、防犯カメラ、アラーム、建物管理システムなど他サービスの容量要件も含めて考慮します。
**サーバー・ネットワーク機器の設置スペース**
サーバーは独立した安全なスペースに設置し、保健安全局(HSE)と英国基準(British Standards)の要件に適合する必要があります。単一キャビネット(1000mm奥行き、800mm幅)の場合、奥行き3.4メートル、幅2.2メートル、キャビネット周囲に1.2メートル以上の空間が必須です。キャビネット追加時は幅を0.8メートル増やし、側壁から1.4メートル確保します。
スペースは可燃物を排除し、専用電源と十分な冷却・機械式通気を備え、製造業者の温度基準を満たすことが条件となっています。
出典:UK Department for Education, OGL v3.0
https://www.gov.uk/guidance/good-estate-management-for-schools/digital-technology-in-your-estate
