米国教育省は、学生プライバシー保護を重要な使命として位置付け、連邦学生プライバシー法の実施・執行と技術支援を一元的に提供するためのポータルサイト「Protecting Student Privacy」を運営しています。
同省が管理する主要な法律は、FERPA(家族教育的権利およびプライバシー法)とPPRA(生徒権利保護法)の2つです。FERPAは学生の教育記録へのアクセス権や情報開示に関する保護者・学生の権利を定め、PPRAは調査や実験的プログラムから学生を保護する権利に関する法律です。
このポータルサイトは多様な利用者向けにコンテンツを提供しています。K-12(幼稚園から高校)の学校職員向けには、データセキュリティ・ベストプラクティス、法的基礎知識、用語解説などが用意されています。保護者と学生向けには、FERPAの権利について分かりやすく解説した動画やガイド資料があります。高等教育機関、幼児教育施設、教育ベンダー企業、研究者など、異なる立場の関係者向けに専門的な情報も整備されています。
同省はさらに、学校・教育委員会が学生情報を適切に保護するための技術支援を提供しています。プライバシー技術支援センター(PTAC)は、オンライン研修モジュール、動画、ウェビナーなどの教育プログラムを運営し、セキュリティベストプラクティスに関する継続的な指導を行っています。
プライバシー侵害に関する苦情については、正式な申し立て制度が整備されています。2025年の事例として、ミドルトン・クロス・プレインズ学区に対してFERPA違反に関する教育記録アクセス権の苦情に対応する「調査結果通知」が発出されています。また、2026年5月には教育プラットフォーム企業のインストラクチャー・ホールディングス社のCEOに対し、FERPA遵守確認のための情報請求が行われるなど、ベンダー企業への監督も実施されています。
ウェブサイトではスペイン語での情報提供も行われており、多言語対応を通じて、より広範な利用者へのアクセス確保に取り組んでいます。同省は学生プライバシーに関する最新の指導文書をまとめたリストも公開し、教育関係者が現在有効な政策やガイダンスに容易にアクセスできる環境を整えています。
出典:U.S. Department of Education
https://studentprivacy.ed.gov/
