英国教育省、学校向けフィルタリング・監視基準を公表

英国教育省(Department for Education)は2022年3月に発表し2026年8月に更新した『学校・カレッジのデジタル・テクノロジー基準』の一部として、フィルタリング・監視に関する基準を示しました。

本基準は学校・カレッジが児童生徒に安全なオンライン環境を提供するための核となる6つの基準の一つです。各校は現在からこの基準を達成し、2030年までに全6基準への対応を完了することが求められています。

【フィルタリングと監視の定義】

フィルタリングは予防的な対策で、テキスト・画像・音声・動画・AI生成コンテンツなど様々な形式の違法・不適切・有害コンテンツへのアクセスを特定・遮断します。監視は事後的な対策で、デバイス上のユーザー活動を記録し、いじめを含む違法・不適切・有害行為のレポートやアラートを生成します。監視は教師が教室で画面を目視確認するなどの手動監視、またはソフトウェアによる技術的監視の形態があります。

生成AI(ジェネレーティブAI)コンテンツがモバイル・デスクトップアプリやウェブブラウザに広がる中、各校はこれらの安全保障面での影響を検討し、新たなAI製品導入時には製品安全基準を参照する必要があります。

【役割と責任の明確化】

ガバナンス機関と学校経営陣は、フィルタリング・監視システムの全体的な戦略責任を負います。以下の役割分担を明確にすることが重要です:

・上級経営陣(SLT)と担当ガバナー:基準達成の責任
・職員と外部パートナー:それぞれの役割と責任を定義

上級経営陣は、学校の具体的ニーズ(AI利用を含む)の把握、システムの購買、ブロック・許可決定の文書化、ガバナンス、効果測定、報告書確認を担当します。また全職員の教育訓練実施と政策遵守を確保し、報告事項への対応も必要です。

指定保障責任者(DSL)は『児童生徒の安全保護に関する教育法定ガイダンス』に基づき、関連レポートの確認、安全保障上の懸念への対応、ガバナーへの報告を実施します。

IT支援部門(社内または外部サービス提供者)は、システムの維持管理、報告書提供、懸念事項への対応、定期的な確認を技術面で担当します。

【年次見直しの要件】

各校は最低限、毎学年度に一度、フィルタリング・監視の提供内容を見直す必要があります。見直しはSLT、DSL、IT支援、担当ガバナーが共同で実施し、結果と対応措置を記録します。

見直しでは以下を理解する必要があります:児童生徒の危険度プロファイル(年齢、特別支援教育ニーズ・障害、英語が追加言語の者など)、現在のフィルタリング内容、テクノロジー利用方法、AI製品の使用箇所、システムが対応可能な動的・個人向けコンテンツ、学外の安全保障上の影響、過去の関連報告書と重大事案、児童生徒のデジタル対応力、教育課程上の要求、既存ポリシーと許可手続き、現在の監視チェック体制です。

レビューは、安全保障・テクノロジーポリシーの改定、役割・責任の見直し、職員研修、カリキュラム設計、調達判断に反映されます。

システムやデバイス変更後は、学校管理デバイス全体でのシステム継続動作を確認する必要があります。

【追加の見直し実施時期】

年1回以上のほか、安全保障リスク発見、勤務形態の変更(遠隔アクセス、BYOD等)、新テクノロジー導入、メジャーソフトウェア更新、ネットワーク・デバイス設定変更時に見直しを実施します。

出典:UK Department for Education (Crown Copyright, OGL v3.0)
https://www.gov.uk/guidance/meeting-digital-and-technology-standards-in-schools-and-colleges/filtering-and-monitoring-core-standard

本記事は一次情報をもとにWorldEdu Report編集部が編集しています。編集方針:運営者情報

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