文部科学省と経済産業省は2026年6月22日、両省の審議会の下に「産業競争力・研究力中核大学群に関するワーキンググループ」の初会合を開催しました。このワーキンググループは、両省庁の審議会下に設置された合同ワーキングとしては異例の形態であり、教育と産業政策の連携を象徴する取り組みとなっています。
会合の背景には、政府の重要な方針転換があります。4月に開始した「第7期科学技術イノベーション基本計画」では、科学研究と社会実装の一体的推進が重要方針として掲げられました。同時に、総理大臣からは、新たな成長戦略の枠組みの中で、17の戦略分野を中心に、特定分野で特に高い研究力を有する大学を支援する制度の創設を検討するよう指示が出されています。
新制度の基本的な考え方は、産業競争力強化の核となる高度な研究力を持つ大学を、従来の分散的支援ではなく重点的・中長期的に支援することです。資料では、求められる大学の要件として、産業競争力強化へのビジョン、ガバナンス・経営力、研究力・人材、経済圏への深い貢献といった4つの柱が示されています。
支援の枠組みについては、成長戦略の17分野単位での外部資金獲得促進、特定分野の研究力強化、全学的な研究基盤の体制強化などが想定されています。支援期間は「自走化に十分な期間」として、10年から15年程度の中長期的枠組みが検討されており、研究開発規模の増大に対応する規模感が必要とされています。
評価制度については、3年程度を目途にステージゲート方式を採用し、ヒアリングや書面評価を実施した上で認定継続の可否を判断する案が提示されています。場合によっては認定取消も検討の対象となります。
会合では複数の委員から実質的な問題提起がなされました。ガバナンス体制の整理、産業界からの評価と資金獲得状況の検証、長期的な産業政策との整合性、国際競争力の維持などが議論となっています。
事務局は今後のスケジュールとして、7月後半の次回会合では海外大学や産業界からのヒアリングを予定しており、9月以降に具体的な支援枠組みと評価制度の詳細設計に進み、年内の制度設計の完成をめざしています。
この取り組みは、大学の研究力を国家戦略として位置づけ、産学官連携を強化することで、日本の科学技術競争力の維持と産業競争力強化を同時に達成しようとするものです。
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出典:文部科学省「産業競争力・研究力中核大学群に関するワーキンググループ(第1回)議事録」
https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/gijyutu/gijyutu31/001/gijiroku/1422208_00012.htm
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