英国教育省と労働年金省は2026年7月2日、教育・雇用・訓練に従事していない16~17歳の若者(いわゆるNEET)の支援強化に関する施策を発表しました。
発表によると、教育を受けておらず、就職や職業訓練も行っていない若者の支援に大きな地域差が生じています。自治体から報告されたデータでは、32,100人の「幽霊NEET」(Phantom NEETS)が追跡されていない状況が判明しました。最も問題が深刻なノース・リンカンシャー・カウンシルでは、16~17歳の約半数の行動が把握されていません。一方、4つの自治体は全員の所在を把握しており、自治体間のばらつきが大きいことが明らかになっています。
全国的には、2026年3月の統計で約57,000人の16~17歳がNEET状態にあると推定されています。教育大臣ブリジェット・フィリプソン氏は全自治体に対し、若者の把握と支援の改善に関する期待値を示す手紙を送付しました。特に困難な状況にある26の自治体(10代の3%以上の行動が不明な地域)には個別の手紙を送り、今後6ヶ月で改善計画を策定するよう求めています。
政府は新たなツール「リスク・オブ・NEET・インジケーター(RONI)」を導入します。このツールは、不登校、特別な教育的ニーズ、児童養護施設出身などのリスク要因を統合し、支援が必要な若者を早期に特定することを目的としています。学校や大学向けの新しいガイダンスも公表され、中退リスクのある生徒の早期発見と支援を支援します。
データでは、全国の教育・職業訓練への参加率が71.8%から94.2%まで大きく異なっており、ターゲット化された支援の必要性が浮き彫りになっています。
政府は青年雇用改革全体の一環として、総額25億ポンド(約3,800億円相当)の投資で100万人近くの若者を支援し、最大50万件の「稼ぎながら学ぶ」機会を提供する予定です。具体的には、16~24歳の見習い採用企業への2,000ポンド(約30万円相当)のインセンティブを導入し、2026年秋からは18~24歳でユニバーサル・クレジット(生活保護的制度)受給者で18ヶ月以上求職中の全員を対象に、「ジョブズ・ギャランティ」を拡大します。対象者は週25時間、6ヶ月間の完全補助金付き有給労働を受け、最低賃金で支払われるほか、包括的な支援も提供されます。
政府はさらに、確認済みの進学先がない若者向けに高等教育への自動登録制度のパイロットを実施するほか、職業技能教育改革(V Levels導入やT Levels拡大)を通じて、実践的な学習に対する社会的偏見を払拭することを目指しています。健康上の理由で困難を抱える若者には、今後10年間に35億ポンド(約5,300億円相当)が投資されます。
出典:UK Department for Education, OGL v3.0, https://www.gov.uk/government/news/councils-supported-to-identify-and-support-vulnerable-teenagers
