英国教育省は、学校教員と指導者の給与を向こう2年間で6.5%引き上げることを発表しました。この決定は、学校教員職務評議会(School Teachers Review Body)の給与勧告を教育大臣が全面的に受け入れたものです。
【段階的な昇給スケジュール】
昇給は2段階に分けて実施されます。2026年9月に3.5%、2027年9月に3.5%の引き上げが行われ、合わせて6.5%となります。これにより、政権発足以降の累積昇給率は17%に達し、平均的な学校教員の給与は2026年9月時点で52,800ポンド以上、2027年9月には54,400ポンド以上となる見通しです。この4年間の累積昇給は、1人当たりおよそ7,900ポンドに相当します。
【予算措置と学校への支援】
政府は昇給を支援するため、2年間にわたり学校に18億ポンドの追加予算を配分します。また、短期大学および職業教育機関に対しては485百万ポンドの追加資金が提供され、質の高い教員の採用・定着と職業訓練プログラムの充実が促進されます。
学校は給与引き上げの第1%分を予算内で対応することが期待されています。一方、政府は学校の「収支最適化」を支援するプログラムを推進しており、エネルギーコストや採用費、銀行取引などの面で学校がより良い条件を得られるよう支援しています。
【管理職給与への規制強化】
新たな措置として、アカデミー信託(民営化された学校グループ)の経営陣給与に対する規制が導入されます。9月以降、年174,000ポンドを超える職位を新規募集する際には政府の承認を得ることが必須となります。これは国民医療サービス(NHS)など他の公共部門と足並みを揃えるものです。また、管理職の年間昇給額は教室の教員と同等の水準に制限され、管理職が教員より高い昇給率を受け取ることが不可能になります。
【教員数の改善動向】
政府は、この給与改善が教員採用と定着に効果を発揮していると報告しています。2024年以降、中等学校、特別支援学校、短期大学に4,500人以上の新規教員が配置され、政府の目標である3年間での6,500人新規採用に向け、70%以上の進捗が達成されています。加えて、教職からの離職者数が減少し、教員養成課程への入学者数は前年比13%増加し、パンデミック以降の最高を記録しています。
教育大臣は、この多年度給与交渉が教員の献身を報酬で示すとともに、学校と短期大学に予算計画の確実性をもたらすと述べています。同時に、教室の教員と管理職との給与格差を是正することで、職員間の公平性を実現し、すべての資金が教育現場に向かうようにすると強調しました。
出典:UK Department for Education, OGL v3.0 https://www.gov.uk/government/news/teachers-to-benefit-from-multi-year-pay-deal
